基金・御奉賛のお願い
・熊野神宝館緊急修理事業 御奉賛のお願い
熊野速玉大社には日本神像中の最高傑作と仰がれる熊野速玉大神像、熊野夫須美大神増を初めとする御神像群、さらに足利義満公寄進の調度品など、実に一千二百五点が国宝に指定され、熊野神宝館はじめ、和歌山県博物館、各国立博物館で保管されています。
熊野神宝館は、建てられてより七十年近く経過し、経年老朽化に加えて台風などによる屋根瓦の損傷が随所に見られ、その都度修理を施工しながら今日まで参りました。
しかし、このほど更に綿密な調査を行いましたところ、思いがけずシロアリによる甚大な被害が広がっていることが判明し、至急全面修理せざるを得ない危機的状況に立ち至りました。
幸いにして、国宝古神宝に被害が及ばんとする直前で防ぐことができましたことは、まさに大神様の御加護の賜物と、洵に有り難く、畏れ多い極みに存じ上げております。
昨年十月和歌山県博物館の協力を得て大神輿、朱塗り神幸船を除くほとんどの神宝を移動、保管していただき、十二月から緊急工事に取り掛かりました。
つきましては、御崇敬者様にはコロナ禍の影響で大変な時期とは存じますが、何卒、諸事情を御賢察下さり、かけがえのない日本の文化遺産 国宝古神宝の保存のために、どうか特段のご理解、お力添えを賜りますよう、切にお願い申し上げる次第でございます。
熊野速玉大社 宮司 上野 顯
謹白
記
一、熊野速玉大社
熊野神宝館修理事業 御奉賛のお願い
◎一口 一万円
御奉賛のお申し込みは、令和四年三月末日までに
お願い申し上げます。
◎コロナ感染防止のため、竣工祭のご案内に替えて、
御奉賛いただきました方に記念品をお贈りして謝意に替えさせていただきます。
◎郵便振替口座をご希望の場合は下記へお願い
いたします。
《郵便振替口座》00910 3 329937
《加入者名》 熊野速玉大社事業奉贊部
二、修理工事の概要
①屋根瓦葺き替え工事
屋根瓦下地の木部と土の間に水が溜まり、シロアリの
温床となっていた為、瓦、土、下地を全て撤去。新た
に下地を施工し、新しく瓦を葺き直す。
②シロアリ駆除工事
第一、第二保存室及び館內天井、床下を全面駆除する。
③天井改修工事
吊り天井を全撤去し、新たに耐火ボードクロス天井パネルを施工する。
④照明改修工事
全照明をLED照明に改修する。
⑤消防用設備改修工事
既存の全感知器を新たな感知器と交換する。
⑥避雷針設備改修工事
既存の避雷針を新たな設備に改修する。
⑦展示ケース入替
奉賛状況により第二期事業として実施を検討する。
⑧古神宝の修理一
奉賛状況により第二期事業として修理可能な神宝から
修理予定。
⑨耐震工事
奉賛状況により第二期事業として実施を検討する。
⑩入館者入口の改修
奉賛状況により第二期事業として湿度対策二重エント
ランス施工を検討する。
・御神像修復保存基金
「御神像修復保存基金」は、熊野速玉大社所蔵の国宝「速玉大神像」、「夫須美大神像」、「家津美御子大神像」、「国常立命像」のほか、七躯の御神像の修復、保存を恒久的におこなうために創設されました。
これら御神像は平安初期に彫られた御神像の最高作といわれ、古代の人々の熊野速玉大社への崇敬が伝わってまいります。
しかしながら千年の時を経て、傷みや劣化が多くみられ、その保存が危ぶまれておりますことから、この貴重な文化遺産を未来に残していくために、誠に恐縮に存じますが、何卒熊野信仰の根元に坐し、神道文化の興隆と理解に大きな意味を持つこの基金にどうか暖かい御理解、御奉賛を賜りますよう心からお願い申し上げます。
:御神像修復基金 一口¥10,000- :振込先:郵便振替 口座番号:00920 9 14900:加入者名:熊野速玉大社
(振替用紙の通信欄に「御神像基金」とお書き添え下さい)
・御社殿塗り替え基金
熊野速玉大社は、全国に祀る熊野神社数千社の総本宮として崇敬を集めております。熊野信仰の原点、神倉山に天降られた神々を景行天皇の御代、初めて瑞々しい社殿を築きこの地にお祀りしたことに始まり、平成十六年には世界文化遺産に登録されました。
緑の社に一際映える壮麗な御社殿は、熊野三山の中でも最も美しい社と称され、往古の熊野権現垂迹縁起、一遍上人聖絵などにも、丹塗りの御社殿が麗しく描かれております。
然しながら、台風などによる激しい雨風の影響や、近年の紀伊半島大水害の災害による被災などで毎年の様に御本殿はじめ各社殿、南神門、東神門、手水舎、回廊等の修理・塗り替えを順次行っています。
美し国熊野に坐しますこの新宮に大自然の恵みを献じて神々を斎き祀り、感謝と畏敬の心を込めて護り伝えてまいりました多くの先人等の努力を、今度は私達が皆様のご協力を仰ぎながら、さらに後世へと守り伝えていきたいと願っております。
つきましては、世界遺産熊野速玉大社保全事業「御社殿塗替え基金」の御奉賛に、何卒御力添えを賜りたくお願い申し上げる次第でございます。