現在ヲ読ム 2025.01.01

文化財の花開く「豊穣弥栄」の年に|令和七年

輝かしい年の初めを言祝ぎ、謹んで皇室、国家、皆様の弥栄をお祈り申し上げます。
本年は甲巳年、私も何回目かの年男を迎えました。身体の衰えは目と足と頭に顕著に現れ、いよいよ後期高齢者に登録される日も目前に迫ってまいりました。

さて熊野速玉大社は、熊野の神々が最初にご降臨された神倉山から現社地に初めての神殿を建ててお遷りになられ、令和十年には御創建壱千九百年を迎えます。爾来悠久の時を刻み、昨年は世界遺産登録から二十周年を迎え、国の内外から多くの参拝者が訪れました。今年は大阪万博も開催されますから、さらに熊野の魅力を発信していきたいと願っております。

熊野速玉大社には、神々への篤い信仰によって奉納された千点を数える膨大な数量の古神宝が伝わり、日本の至宝として保存されています。本年はこれらの古神宝が国宝に指定されてから七十年、加えて日本神像彫刻の傑作と絶賛される熊野速玉大神像ほかの御神像が国宝に再指定されてから二十年という文化財の花開く記念すべき年にあたります。
和歌山県立博物館では、昨年十二月七日から本年一月十九日まで、当大社の国宝古神宝の魅力たっぷりの特別展を開催しておりますので、ぜひご拝観下さいますようお願い申し上げます。

これらの神宝が、時代を繋ぐ人々の篤い信仰と努力によって現在まで伝えられてきたことを思いますと、今私達が拝観できることは正に奇跡といえるでしょう。熊野信仰の精華である熊野速玉大社の古神宝の数々を是非ご拝観いただき、神々へ捧げられた古代の人々の祈りを感じてみてください。
また崇敬者皆様の大きな御助成を賜りまして、一昨年から和歌山工業高等学校産業デザイン科の生徒さんや、和歌山大学、和歌山県立博物館の御協力もいただき、さらに熊野の子供たちも参加して、御神像の複製製作事業を行っています。四年計画の事業のうち、このほど熊野速玉大神様の御神像が完成いたし、一月一日から、熊野神宝館で展示しております。

初詣の折にぜひ皆様、ご拝観くださいますようお願い申し上げます。

全国熊野会会長 熊野速玉大社宮司 上野 顯


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