現在ヲ読ム 令和3年1月1日

神威照道 希望の年へ | 令和三年

今年は、御神木ナギの葉を添えた福俵を背負い、人々の希望や夢、願いを乗せて進む神牛の姿を描きました 。

昨年は、年初から新型コロナウイルス感染症の災禍に見舞われ、どこに潜んでいるか分からない未知のウイルスによって、私達の暮らしは一変してしまいました。世界中で感染防止のために外出規制や自粛が行なわれ、不自由な生活を余儀なくされ、時として今まで歩んできた道に迷いが出て、希望を見失い、途方に暮れたこともあったのでは ないでしょうか。

私も五月の連休の時、殆ど参拝客がいない境内を眺めながら、一体この情況がいつまで続くのだろう、 夏祭りや秋の大祭をどうしたものかと、思い耽る日が続いていました。

ある時境内を巡回していると、記念碑や歌碑の文字の色落ちが目につきました。今まで全く気がつかなかったことを申し訳なく思い、自分で文字塗装を行なうことにしました。 寄進された碑の尊名を塗り進めていくと、当時 お世話になった方々のお顔が次々と思い出され、 有り難くて一文字一文字、真心を込めて塗っていく作業が続きました。 図らずもコロナの自粛によって、忘れかけていた大切な記憶を取り戻すことができ、 苦しいことの中にこそ学ぶべきものがあるということを教えられた一年になりました。

困難な時代にこそ、希望を失わず、勇気をもって自分の信じた道を歩んで行くと、きっと神様がその道を照らし導いてくれると思います。本年は是非そのような希望に向かって進む年にしたいものです。

全国熊野会会長 熊野速玉大社宮司 上野 顯


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和魂禮道 | 令和二年