天皇陛下の即位礼、大嘗祭が麗しく行われ、国民挙げて奉祝の気運に満ち溢れる中、令和の国造りが始まりました。国民奉祝式典が皇居前広場で行われ、私も参加させていただきました。約三万人の参加者が日の丸の旗、奉祝の提灯を振って見守るなか、二重橋にお出ましになられた天皇皇后両陛下のお姿は麗しく、そして温かく、感動の式典となりました。
また、御一代一度限り行われる大嘗祭では、天皇陛下が夜を徹して六時間以上に及ぶ御神事を執り行わせられ、浄闇に浮かび上がるこの上なく神々しい陛下のお姿に、日本の伝統(和魂)と歴史(禮道)を感じました。
本年の干支色紙は、福俵に熊野権現の象徴「梛」の御幣を立て、新しい日本の初春を祝う福ねずみを描き、「和魂禮道」の言葉を入れました。和魂禮道は、礼節を尊び、礼を以て先となし、天道に尽くすことを本となす日本悠久の伝統精神を表しています。
さて昨年十月三十日、淡路島にある日本唯一の戦没学徒追悼施設「若人の広場」の一角に、神道青年近畿地区連絡協議会(会長 当大社権宮司)によって、熊野速玉大社から寄贈した雌雄一対の梛の若木の樹木と顕彰碑の建立、慰霊祭が行われました。
実に心のこもった祝詞が奏上され、参列者の涙を誘いました。国や家族を護るために、若き命を捧げられた十四歳から二十二歳の学徒達は二十万人にのぼり、その尊い御魂を礎とした歴史の延長に令和の時代もあることを思いますと、新しい時代をどのように生きるか、国民としての責務を強く感じるところであります。
全国熊野会会長 熊野速玉大社宮司 上野 顯

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「新日本の命なれ」 | 平成三十一年